『シンデレラ 夜の舞踏会は少しおかしい』🌑🛡️ 第九章 大手門の門番(闇に選ばれし守護者)

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🌑🛡️ 第九章 大手門の門番(闇に選ばれし守護者)

王都の大手門の前で、門番が立っている。

なぜか右手を押さえている。

いや、暴走する右腕を左手で必死に押さえているようにも見える。

「……来たか。

影の気配が騒いでいたのだ。」

剣士(元父親)が木剣を構えた。

「何者だ貴様!!」

門番はゆっくりと顔を上げた。

その目は自分に酔っている目だ。

たぶん気のせいではない。

「俺の名は……

大手門第一守護隊・影縛りのヴァルツ。

この門を通りたければ……

“真の名”を捧げてもらおう。」

プリンセス(元義母)が純白を揺らし遠近感を歪めながら質問する。

「真の名……?」

門番は頷いた。

「そうだ。

この世には“表の名”と“影の名”がある。その影の名こそ真の名である。

影の名を知らぬ者は……

門を通る資格がない。」

幻惑の奇術師(元義姉A)が言った。

「あんた何いっての?頭おかしいの?」

他人には厳しい幻惑の奇術師(義姉A)

門番は空を見上げた。

「……俺に名を聞くのか。

影に生きる者に……?」

「だめだこいつ、話が通じないわ」とあきれる幻惑の奇術師(義姉A)

「平和になあれ!」

魔法少女(私)は杖を鳴らした。

可愛い音が響いた。

門番は震えた。

「……その音……

封印されし“光の魔具”……?」

評論家ネズミが門番を評価した。

「今日の門番、痛いね。」

門番は胸に手を当てた。

「痛い……?

違う……これは“覚醒”だ……!」

剣士(元父親)が叫んだ。

「通してくれ!!

舞踏会に行くんだ!!」

門番はゆっくりと手をかざした。

「舞踏会……

あの“光の祭典”か……

闇の者である俺には……

眩しすぎる場所だ……」

プリンセス(元義母)が言った。

「じゃあ開けて。」

門番は震えた。

「……だが……

俺の使命は……

“門を守ること”……

たとえ相手が……

選ばれし勇者パーティーであろうとも……

この門は……

開かぬ門……!」

巨大パン(元義姉B)が前に出た。

パンの香りが風に乗る。

門番は膝をついた。

「……くっ……

この香り……

封印されし古代麦……?」

幻惑の奇術師(元義姉A)が言った。

「パンよ。」

門番は叫んだ。

「パンではない!!

これは……“聖遺物”だ!!」

魔法少女(私)は杖を鳴らした。

可愛い音が響いた。

門番は天を仰いだ。

「……光と闇……

二つの力が……

俺の中で……

交錯している……!」

正論ネズミが言った。

「愚かな人間。」

門番は立ち上がった。

「よかろう……

ならば試練だ。

この門を通りたければ……

“俺の問い”に答えてみせろ……!」

剣士(元父親)が叫んだ。

「問いだと!?

戦わないのか!!」

門番は微笑んだ。

「戦いとは……

心の中にあるものだ……」

結局、同じようなやり取りを何度かしたら満足したのか通してもらえた。

ようやく誰ひとり欠けることなくこの舞踏会にたどり着いた。このまま誰も犠牲にならずにこの旅を終わりたい。

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