✨【第9章】山賊D・E・F、雑に仲間になる
王宮までの道のりを走っていると、
また茂みがガサッと揺れた。
「出せ!金を置いていけ!」
山賊D・E・Fだ。
初対面なのに、声が全員高い。
山賊Aが叫んだ。
「おい!こいつら仲間だ!!」
「仲間!?いつの間に!?」
「今からだ!!」
雑すぎる。
山賊Dが言った。
「お前ら、なんで走ってんだ?」
山賊Bが胸を張った。
「兄貴のためだ!!」
いや、兄貴じゃない。
山賊Eが言った。
「兄貴?誰?」
山賊Cが俺を指さした。
「この人だ!!」
山賊Fが感動した顔で言った。
「兄貴……!!」
いや、だから兄貴じゃない。
でも、気づいたら全員走っていた。
山賊A・B・C・D・E・F
+
俺。
7人で王宮へ向かって走る。
道行く人が全員振り返る。
「なんで山賊が王宮に向かって走ってんの?」
「なんであいつら全員同じ方向見てんの?」
「なんであの真ん中の男だけ普通の村人なんだ?」
俺も聞きたい。
でも、走るしかなかった。
「うおおおおおおおおお!!
間に合ええええええええ!!」
山賊たちも叫ぶ。
「兄貴ーーー!!」
「走れーーー!!」
「王宮まであと少しだーー!!」
いや、兄貴じゃない。
—


コメント