✨【第10章】王宮前の神話大行進
妹の結婚式を終え、
山賊7人と共に王宮へ向かって走り出した俺は、
疲れすぎて逆にテンションがハイになっていた。
「うおおおおおおお!!
いける!!いけるぞ俺!!」
気づいたらシャドーボクシングを始めていた。
ジャブ!ジャブ!ストレート!
なぜかステップも軽い。
完全にロッキー。
後ろの山賊たちは、さらにテンションが高かった。
「ヒャッハーーー!!」
「ヒーハーーー!!」
「兄貴についていくぜーー!!」
いや、兄貴じゃない。
山賊Aは松明に火をつけて掲げた。
「聖火だーー!!
兄貴の勝利の炎だーー!!」
山賊Bはどこからか小さなドラを持ってきて、
ジャーン!ジャーン!と鳴らしながら走る。
山賊Cは意味もなく旗を振っている。
山賊D・E・Fは奇声を上げながら跳ねている。
完全に祭り。
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## ◆ 町、騒然
町に入った瞬間、住民たちは全員固まった。
「え……なにあれ……?」
「山賊……?聖火……?ドラ……?」
「真ん中の人、シャドーボクシングしてない……?」
俺も聞きたい。
でもテンションがハイすぎて止まらない。
「うおおおおおお!!
行くぞおおおおお!!」
山賊たちも叫ぶ。
「ヒャッハーー!!」
「兄貴ーー!!」
「王宮まで突っ走れーー!!」
いや、兄貴じゃない。
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## ◆ ボケた老人、謎の神話を語り出す
町の中央にいたボケた老人が、
俺たちを見るなり膝をついた。
「……神様が……
三百年ぶりに……
ご降臨なされた……」
いや、違う。
でも老人は続けた。
「見よ!
あの聖なる炎!
あの神の使いのような山賊たち!
あの拳を振るう救世主!!」
いや、山賊は神の使いじゃないし、
俺は救世主じゃない。
でも町の人たちは老人の言葉を真に受けた。
「神様……?」
「ご降臨……?」
「祈らねば……!」
なぜか全員膝をついて祈り始めた。
俺はシャドーボクシングしながら町を駆け抜け、
町の人たちは全員頭を下げて道を開けた。
山賊たちはテンションがさらに上がった。
「兄貴ーー!!
町が兄貴を崇めてるぞーー!!」
いや、兄貴じゃない。
でも、なんか気持ちよかった。
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## ◆ 町全体が謎のブームに
町の子どもたちが叫ぶ。
「神様ーー!!がんばれーー!!」
町の大人たちが叫ぶ。
「救世主よーー!!走れーー!!」
町の老人たちが叫ぶ。
「三百年ぶりの奇跡じゃーー!!」
山賊たちが叫ぶ。
「兄貴ーー!!奇跡起こせーー!!」
いや、兄貴じゃない。
でも、俺は拳を振り上げて叫んだ。
「うおおおおおおおおお!!
行くぞおおおおおおおお!!」
町全体が謎の熱狂に包まれたまま、
俺たちは王宮へ突っ込んでいった。
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