🌪️🐭🧔 第六章 家族会議、開始3秒で崩壊
父親が木剣を3本抱えて帰ってきた翌日。
義母は「舞踏会の準備を話し合うわよ!」と宣言し、
家族全員がリビングに集められた。
ただし、
“集まった”というより
“そこにいた”というだけ。
義母はテーブルを叩いた。
「いい? 今日は舞踏会について話し合うの。
まずは――」
父親が突然立ち上がった。
「敵だッ!!」
誰もいない空間に向かって木剣を振り下ろした。
剣先が義母の大事にしていた壺に直撃し、
壺は粉々になった。
義母は絶叫した。
「ちょっと!?
その壺、私の“美しさの象徴”だったのよ!!」
父親は壺の破片を見て、
満面の笑みで言った。
「安心しろ!
敵は倒した!!」
誰も頼んでない。
正論ネズミが言った。
「敵はいませんでした。
あなたが壺を攻撃しただけです。」
義母は泣いた。
—
義姉Aは鏡を抱きしめて言った。
「お母さん、壺が割れたけど、
今日の私、昨日より可愛い?」
評論家ネズミが横で言った。
「壺の破片が光を反射して、
今日のあなたは“可愛い(破片)”だね。」
義姉Aは感動して泣いた。
—
義姉Bはパンを抱えて震えていた。
「壺が割れた……パンは……パンは無事……?」
デブネズミがパンに手を伸ばした。
正義ネズミが叫んだ。
「パンを守れーーーッ!!」
二匹のネズミがパンの上で取っ組み合いを始めた。
義姉Bは泣きながらパンを抱きしめた。
—
義母はテーブルを叩いた。
「ちょっと!!
舞踏会の話をするのよ!!
誰も聞いてないの!?」
正論ネズミが言った。
「あなたの声が大きすぎて、
議題が耳に入りません。」
義母は二度泣いた。
—
父親は木剣を構えながら言った。
「よし!
舞踏会に向けて、まずは敵を倒しに行こう!!
市場に行けば敵がいる!!」
敵はいない。
義母は叫んだ。
「市場に敵なんていないわよ!!
あなたは食料を買いに行くの!!」
父親は驚いた。
「えっ!?
私、食料を買いに行くの!?
じゃあなんで剣を持ってるんだろう!!」
知らん。
—
シンデレラ(私)は静かに言った。
「……市場、行きます?」
全員が一斉に振り向いた。
義母は壺の破片を拾いながら言った。
「市場……行くわ……
新しい壺を買わなきゃ……」
義姉Aは鏡を抱えて言った。
「市場の鏡、今日の私に刺さるかな……」
義姉Bはパンを抱えて言った。
「市場にパン……あるかな……」
デブネズミは立ち上がった。
「市場……パン……」
正義ネズミは叫んだ。
「市場でパンを守る!!」
正論ネズミは言った。
「市場の物価を確認する必要があります。」
評論家ネズミは言った。
「市場の空気、今日の家族に合ってるね。」
父親は木剣を掲げた。
「よし!!
全員で市場に行くぞ!!
敵を倒しに!!」
敵はいない。
でも――
全員が立ち上がった。
こうして家族会議は、
何も決まらないまま市場へ向かう遠足になった。

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