⚡ 第二王子 × 義姉A:バイブレーション恋愛(ロング版)
舞踏会の中央が、突然“揺れた”。
地震ではない。
魔法でもない。
ただ――
一人の男が震えているだけだった。
第二王子が登場したのだ。
彼は本当に震えていた。
輪郭が見えないほど高速で震えている。
空気が波打ち、床がビリビリと震え、
周囲の貴族たちは距離を取った。
義姉Aは目を細めた。
「……なにこれ……
私の幻惑より揺れてるじゃない……」
第二王子は震えながら言った。
「君の……三重幻惑……
俺の振動と……共鳴している……」
声も震えている。
というか、震えすぎて言葉が波形になっている。
義姉Aは頬を赤らめた。
「ちょっと……やめてよ……
そんな……震えながら口説かないでよ……
心臓が……揺れる……」
第二王子はさらに震えた。
空気がビリビリと震動し、
シャンデリアが揺れ、
貴族たちの髪型が乱れた。
「君の幻惑……
俺の振動で……
世界が……三十重に見える……」
義姉Aは息を呑んだ。
「三十重……?
私の十倍じゃない……
……好き。」
第二王子は震えながら一歩近づいた。
その振動で床に置かれたワイングラスが倒れた。
「君の……その自分大好きなところ……
俺の振動と……相性がいい……
自分を愛せる者は……
他人の振動も……受け止められる……」
義姉Aは震える王子の胸に手を置いた。
手がビリビリした。
「……あなた……
私の幻惑に耐えられるどころか……
上回ってる……
こんなの……初めて……」
第二王子は震えながら言った。
「君の幻惑……
俺の振動で……
永遠に揺れ続ける……
それが……恋だ……」
義姉Aは笑った。
「意味わかんないけど……
好き。」
二人は震えながら抱き合った。
周囲の空気が揺れ続けた。
誰も近づけなかった。
でも二人は幸せだった。
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