『走れメロス(走るダメロス)』✨【第2章・後半】王様からの理不尽すぎる試練

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✨【第2章・後半】王様からの理不尽すぎる試練

(航さんエンタメ文体・生活感MAX)

王様は玉座から立ち上がり、俺を見下ろした。

「お前、地元はどれくらい遠い?」

「えっと……100キロくらいですかね……」

「ほう。では三日で往復できるな」

いや、できないよ。

俺が口を開く前に、王様は続けた。

「戻らなかったら裏切りとみなし、  

お前の友を首チョンパにする」

言い方よ。

俺は慌てて言った。

「ちょ、ちょっと待ってください!  

明後日、妹の結婚式があるんです!」

王様は眉をひそめた。

「結婚式?ああ、そう。  

じゃあ帰りがちょっと大変かね?」

軽い。軽すぎる。

「いや、かなり大変です!  

往復200キロですよ!?  

普通に考えて無理じゃないですか!?」

王様は涼しい顔で言った。

「飛脚なら二日で往復した者もいるらしいぞ」

いや、それプロの話でしょ。

「お前もやれ」

無茶振りがすぎる。

「で、できるかどうか……」

「できる。  

なぜなら私はそう決めたからだ」

理不尽の権化。

王様はさらに言った。

「三日後の夕刻までに戻れ。  

戻らなければ友は死ぬ。  

戻れば……そうだな……  

お前の妹の結婚式も祝ってやろう」

なんで王様に祝われる前提なんだ。

でも、ここで引いたら終わりだ。

俺は震える声で言った。

「……わかりました。  

必ず戻ります」

王様は満足げにうなずいた。

「よろしい。  

では行け。  

お前の運命は、もう走り始めている」

いや、走り始めたのは王様の理不尽のせいなんだが?

こうして俺は、  

“妹の結婚式と友の命と王の理不尽を同時に背負わされた男”  

として歴史に刻まれることになった。

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