🗡️👑 剣士(父) × 王様:噛み合わない友情(ロング版)
舞踏会の中央で、
二人の男が向かい合っていた。
片方は木剣を握りしめた剣士(元父親)。
もう片方は王家の剣を持つ王様。
二人は同時に叫んだ。
「貴様、勇者か!!」
「そうだ!!貴様も勇者か!!」
周囲の貴族たちはざわついた。
誰も“勇者”とは言っていないのに、
二人は勝手に互いを勇者認定していた。
剣士(父)が木剣を構えた。
「俺の考えた最強の剣技を見せてやる!!」
王様は目を輝かせた。
「奇遇だな!!
俺も今日、最強の剣技を思いついたところだ!!」
二人は同時に剣を振り上げた。
だが――
振らない。
振らずに、語り始めた。
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🗡️ 父の“最強の剣技”が始まる(語り)
「まずは“天地崩しの型”だ!!
この型はな、天地を崩すんだ!!」
王様は感動した。
「すごい!!
天地が崩れるのか!!
それは強い!!」
父はさらに語る。
「そして“龍牙・逆落とし”!!
これは龍の牙を逆に落とすんだ!!」
王様は震えた。
「龍の牙を……逆に……!?
そんなことが可能なのか!!
いや、勇者なら可能だ!!」
父は満足げに頷いた。
「そうだ!!
俺は勇者だからな!!」
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👑 王様の“最強の剣技”が始まる(語り)
王様も負けていない。
「では俺の番だ!!
まずは“銀河断ちの構え”!!
銀河を……断つ!!」
父は目を見開いた。
「銀河を……!?
それは……強い!!」
王様はさらに語る。
「そして“星屑返し”!!
星屑を……返す!!」
父は震えた。
「返すのか……!?
星屑を……!?
そんな技が……!!」
王様は誇らしげに頷いた。
「そうだ!!
俺は勇者だからな!!」
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🗡️👑 二人の会話は永遠に噛み合わない
父「天地崩しはな、まず天地を崩すんだ!!」
王様「銀河断ちはな、まず銀河を断つんだ!!」
父「龍牙・逆落としは龍の牙を逆に落とす!!」
王様「星屑返しは星屑を返す!!」
父「すごい!!」
王様「すごい!!」
二人は互いの技を理解していない。
そもそも技の意味がわからない。
でも――
熱量だけは完璧に一致していた。
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🗡️👑 友情が成立する瞬間
王様が言った。
「お前……
俺と同じ匂いがする……
“自分の考えた最強の技”を
誰よりも信じている匂いだ……」
父は涙をこぼした。
「お前もか……
俺もだ……
誰にも理解されなかった……
でも……
お前なら……
わかってくれる……!!」
二人は剣を下ろし、
固く握手した。
「友よ!!」
「友よ!!」
周囲の貴族たちは困惑した。
誰も状況を理解していない。
でも二人は幸せだった。
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