夢で恋して現実で勝手に疲れる話
昨夜、夢の中で会社のあの人が出てきた。
別に特別仲良いわけでもないのに、夢の中では妙に距離が近い。
なんか優しい。なんか笑ってる。なんか俺のこと気にしてる。
いや、現実でそんな気配ゼロなんだけど。
朝起きた瞬間、胸がふわっとした。
「え、俺…あの人のこと好きなのか…?」
いや昨日まで“コピー機の前にいる人”くらいの認識だっただろ。
脳、寝てる間に勝手に設定追加すんな。
出社してその人を見たら、
普通に席に座って普通に仕事してるだけなのに、
俺の脳が勝手にBGM流してくる。
「いや、ただの朝礼メール読んでるだけだよね?」
って自分にツッコミ入れながら、ちょっと目で追ってしまう。
で、昼休み。
その人が別の同僚と笑ってるのを見て、
胸がチクッとした。
いやいやいや、何に傷ついてんの俺。
夢の中の関係を現実に持ち込むな。
夢の俺と現実の俺は別アカウントだ。
午後になると、なんか疲れてくる。
恋愛してるわけでもないのに、恋愛の疲労だけ味わってる。
勝手にときめいて、勝手に落ち込んで、勝手に気まずくなる。
全部“夢の中の出来事”が原因。
脳、責任取れ。
帰り道、ふと思う。
「これ、恋じゃなくて…ただの夢酔いでは?」
そう、夢に酔ってるだけ。
夢の中の優しさの残り香に、現実の俺が勝手に反応してるだけ。
でもまあ、悪くない。
誰にも迷惑かけてないし、
自分の中だけで勝手に盛り上がって勝手に疲れて、
それで一日がちょっとだけドラマチックになるなら、
それはそれで人生のスパイスだ。


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